Replicant・Lover's-L No.6
再びまぶたを開けると、あの赤い眼ではなく、普通の人間と変わらない黒い眼で、あたしを見下ろした。
それから、首を上げ、あの鋭くて冷たい眼光を部屋に巡らせ、再びあたしに視線を戻すと、
「何か問題があったか?」
と聞いてきた。
「またゲーム、壊れた」
そう部屋の中央を指差すと、ジンはあたしの脇を擦り抜け、ゲーム機の残骸を片付けるウメちゃんに、
「手伝おう」
と一言告げ、プラスチックの破片なんかを拾い始めた。