のたおの大冒険(仮)

 5000年前。魔王の敗北。


 朧元年。


 四つに割れし、強大な魔王。


 それぞれに東、西、南、北の山に封じ込める。


 人間に頭を垂れるモンスターたち。


 あるものは家畜となりて、人と共に歩む道を選ぶ。


 あるものは、決別をはかり、森の民(エルフ)となる。


 あるものは、地中の民(ドワーフ)となる。


 あるものは、魚の民(人魚)となる。


 そして・・・あるものは、魔王の復活を望み、その姿を闇へと隠す。


 それより、先は人間たちの争いの歴史。


 火の民が叫ぶ。


 我らの神こそが、最強であると。


 水の民が弁を振るう。


 我らの神ほどに優れているものはいないと。


 風の民が言う。


 我らの神ほどに美しいものが他にいるだろうか。


 土の民が言う。


 我らの神こそが頂点だと。


 光と闇の民が言う。


 なぜ、仲良くできないのか?と。


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