ご主人様の仰せの通り!【短編】
司様も性格は悪いけど、私が本気で嫌がることは絶対にしない
前だって半分無理やりで馬に乗せられたけど、最後には助けてくれた
今、司様はいない
自分の身くらい、自分で守らなきゃ
そう思ったとき…
「すいません、それ俺のものなんですけど」
えっ…?
この声って…
振り向こうとしたら、いきなり手を掴まれて、すっごい力で引き寄せられた
「走るぞ」
「えっ…?ちょっ…!!」
何~~~~~!?
ここはかっこよくあいつらをなぎ倒すのでは!?なぜに逃げる!!
でも…司様の背中がちょっとだけ凛々しく見える
さっきの場所から遥か遠くまで走った私たち
息切れる…死ぬ…
「お前ーーーー!!!あんなところで何やってるんだよ!!!」
ひぃぃぃぃ!!
いきなり司様に怒鳴られてしまった私