~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅱ 竜と炎の王
「人間の脳ってのは記憶をためるフォルダの役割をする前頭葉、数学とか化学とかで覚えた知識をためる頭頂葉、耳で聞いたことを処理する側頭葉、目で見た色を処理する後頭葉、筋肉とか神経の世話をする小脳、それと脳幹の六つのブロックで出来てんだが、そのブロックを繋げんのは神経とシナプス……だったかな? そういうので繋がってんだ。脳の中に入った情報はその神経とかを電気信号になって通っていくらしいんだ。こっからは俺もよく知らねぇんだが、科学的な研究で見つかったある方法で、人の脳に電気を送って脳の細胞とか神経回路をいじってると、たまにその回路が成立して人の“潜在的能力”が目覚めるらしいんだ。それが超能力」

 はぁ~、と麟紅が感嘆のため息をついた。神鳴学園の科学力が五十年先を突破したとかそういう噂は聞いていたが、まさか超能力まで開発されたとは。

「でもでも実際にはその超能力もなかなか発動しなくってね、この学園には今はまだ十八人しかいないんだって」

 後ろから檸檬が付け足した。
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