鬼 鴉【総集編】
「「!?」」
ロインとジェノスは合わせるように、紅拳のその左腕を見て驚く。
「……骨に異常はなさそうだが、表面を弾かれてしまったよ」
紅拳の左腕は内出血し、鞭で叩かれたように青黒く、変色していた。
圧倒という言葉を否定する、闘いの傷痕。
「あの時の接触で……、ですか?」
ロインは小首を傾げながら、紅拳に問い掛ける。
闘兵衛と紅拳の邂逅は、ほんの一瞬だったハズ。
「そう。……正直負けるとは言わないが、二度と殺り合いたくない相手、だと、言えるわね」
紅拳は袖を元に戻しながら、口を開く。
黒鬼を撃退した実績のある闘兵衛なのだから、そう言われても仕方がないだろう。
だが、ココまで紅拳に言わせるのは闘兵衛の実力でも、あった。