鬼 鴉【総集編】
「よぉっ、ティグ……。人間、やっぱ陸地にいるのが正解だナ?」
ランスは疲れ果てたように自分の肩を揉むと、その男、ティグと呼んだ男に呟き掛ける。
明らかにティグがランスの部下であり、その口ぶりから気心の知れた仲である事がわかった。
「ハハッ、まぁ、長旅でしたからね……?」
ティグと呼ばれた男は、穏和そうな笑顔を浮かべて、ランスらの労をねぎらう。
「……退屈ではなかったゼ?ジェノスと殺り合いそうになったからな」
「!?」
ブレイドは気だるそうに黒船に視線を送りながら口を開くと、その言葉にティグは仰天する。
「勘弁して下さいよっ!……あの女に係わると、ロクな事が無いっ!!」
青ざめ狼狽するティグは慌てて、答えていた。