鬼 鴉【総集編】
「そうか……。いずれ、奴らとは敵対する事になりそうだ。今後の動向も探っておいてくれ」
鬼人はロインに向かい、命令を出す。
情勢を見抜く鬼人の先見の明は、鋭い。
今は無害であれ、いずれ最大の敵になる可能性もある。
そういった積み重ねが、組織の基盤でもあった。
「了解、いたしました。……闘華様は、いかが致しましょうか?」
ロインは、うやうやしく敬礼し質問の言葉を発する。
「そうだな、幹部連中にでも紹介してやってくれないか……?その後に、会議を開く」
「御意……」
少しも考え込む事無く、鬼人は指示を出す。
その命令に対してロインは、言葉短く返答するのだった。