鬼 鴉【総集編】
桃太郎は大急ぎで走り、街外れの草地を目指す。
できる事なら、闘兵衛と剣山の二人の戦いを止めたいと思っていた。
「……っ!?」
桃太郎が草地に辿り着いた時、二匹の猛獣の闘いは絶頂に達している。
ソレは、単純に人の死を臭わせるモノであった。
『ボキィッッン』
剣山の右腕が、有り得ない方向に曲がる。
闘兵衛の関節技が、剣山の右腕を折ったのであった。
「グアァァッッ!?」
剣山は激痛の悲鳴とともに、大太刀を地面に落とす。
『ゴンッ』
『スランッ』
闘兵衛はそのまま右肘を剣山の頭部に突き立て、弾く。
さらに、空いた左手で、剣山の脇差しを鞘から抜き取り、放り投げた。
コレで、剣山の殺傷能力は、ほぼ無に等しい状態だといえる。
片膝をついて剣山は、崩れ落ちた。
間合いをとり、闘兵衛は構え直す。
互いに打撲、裂傷、骨折と満身創痍であった。