鬼 鴉【総集編】
洞窟内は薄暗く、足元もおぼつかない。
禁は手探りで、廊下を突き進んで行く。
「……っムッ!?」
そこそこの距離を歩いた段階で、禁は人の気配を感じる。
廊下には不均衡に部屋があり、それぞれに扉が携わっていた。
禁は一つの扉の前で、足を止める。
「……」
どうやら、扉の向こうの人物も禁の存在に、気付いているようだ。
『ドォォンッ』
禁は扉を蹴り開け、室内を睨みつける。
激しい音が鳴り響き、今までの隠密行動が無駄になってしまう。
いかんせん、気性の荒い禁には無理な話しでも、あった。