奴隷と悪魔
「先生」
いきなり聞こえてきたのは、深君の声だった。
「なんだ?」
「霧越さんが具合悪そうなので保健室につれていっても良いでしょうか」
「いいぞ」
深君は、私に『いこう』と小さく声をかけて、保健室に連れて行ってくれた。
保健室について、深君は、私に初めて問う。
「なんで泣いてたの?」
聞きたくなかったんだと想う。
顔が少し暗い。
私のことをおもって、聞かないでいてくれたんだよね。
ありがとう。
そこまでしてくれたら、言わないと駄目だと思う。
深君が、私を気づかってくれるから・・・。
「あのね・・・」
私は、茉里唖の奴隷だったこと、つきあってたこと、茉里唖との関係がおかしくなったこと、無視してたこと。
今日まであったことを深君に全て話した。
深君に聞いてほしかったのかもしれない。
少しだけ、気が落ち着いたから。