クライシス
−12月07日17:15−

大阪府警本部・・・


「まあ、堺東駅前の男に気が付いて、住吉東の駅までの流れは良かったな」


二谷が雄介に言う。


雄介は少し喜んだ。


「だが、子連れ女に引っ掛かったのは痛い」


二谷がそう言うと雄介はシュンと成る。


「何より電車の降り方だな」


三宅はそう言ってコーヒーを啜った。


「電車をギリギリに降りるにはテクニックがいる。特に追跡者がプロなら尚更だ・・・お前は今から降りるぞ・・・と言う気持ちが丸見えなんだよ」


三宅の言葉に二谷が頷く。


雄介は頭に必死に記憶する。


メモを取る事は禁じられていた。


いつ何が起きても良い様に頭で記憶し、余計な物は忘れる。


「さて、じゃあ射撃と格闘に移るか・・・」


そう言われ雄介は疲れた表情をした・・・








この二週間以上、雄介は毎日訓練漬けであった。

北朝鮮に潜入する為に徹底的にスパイの技術を身につける。


大阪府警は総力を挙げて、この訓練に協力していた。


雄介は毎日、街に出て逃げ回る。


一番キツイのは夜中でも訓練を行う事だ。


雄介は毎晩、ホテルを転々とする。
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