クライシス
第一章

チヨダ

−11月10日10:20−

警視庁科学捜査研究所・・・


雄介はボンヤリ、パソコンの画面を見ていた。


他の研究員達は仕事に励んでる。


警視庁は日本の首都である東京都を管轄している警察である。


事件がしょっちゅう発生して、その度に検体が送られて来る。


だから忙しいのである。

もちろん、雄介の仕事も山積みだが・・・


雄介は立ち上がるとトイレに向かった。


用を足した後に鏡の前で、髪型を直した。


雄介はヒョロリとした体型をしている。髪型をいつもワックスで立たしているので、余計に細長い感じに見られるのだ。


ちなみに科捜研では雄介が一番若い。


何故かと言うと、新人募集をしてないからだ。


科捜研には、いくら東大を出ていても入れるとは限らない。


常に募集をしてないからだ。


雄介はたまたま入れた。

雄介の大学の恩師の教授は顔が利く。


基本的には無茶苦茶な人では有るが・・・


楠木教授、元気かな・・・


楠木教授ならフュージョンを見つけた、なんて言ったら飛び上がって喜ぶんだろうな・・・


雄介はそう思いながらトイレを出た。


結局、大阪府警の赤木と言う人間からは何の連絡も無い。


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