クライシス
―― 一月一日零時十五分 北朝鮮平壌の郊外――
遂に、年を越したか。雄介は思った。
雄介はこうして、一人日本から千二百km離れた国で、一人夜道を歩いていた。
列車を飛び降りた事により、列車に乗れば当局が待ち受けている。その場所に近づく訳には行かない。
雄介は線路から離れた山道を歩いた。誰も通らない道を歩いて行く。順川と言う街まで平壌から五十km位だ。歩けない距離では無い。
雄介はポケットに入れておいた、パンを口にする。後、二十km位か。とにかく歩くしかない。
足の裏のマメが破れて痛む。そして、膝にも疲れが来ている。色んな事が頭に渦巻くが、負けてたまるかの思いを胸に、歩き続ける。
一直線の道路の向こうから小さな光が見える度に、田んぼの脇に隠れてやり過ごす。その繰り返しで、雄介は夜明け前に順川の街に到着した。
待ち合わせのポイントの近くの雑木林に身を隠す。待ち合わせは午前七時。今はまだ六時だ。それまで雑木林に潜んでいた。
時計の針が六時半を周り、雄介は待ち合わせのポイントに向かった。待ち合わせは街の中にある路地裏だ。
遂に、年を越したか。雄介は思った。
雄介はこうして、一人日本から千二百km離れた国で、一人夜道を歩いていた。
列車を飛び降りた事により、列車に乗れば当局が待ち受けている。その場所に近づく訳には行かない。
雄介は線路から離れた山道を歩いた。誰も通らない道を歩いて行く。順川と言う街まで平壌から五十km位だ。歩けない距離では無い。
雄介はポケットに入れておいた、パンを口にする。後、二十km位か。とにかく歩くしかない。
足の裏のマメが破れて痛む。そして、膝にも疲れが来ている。色んな事が頭に渦巻くが、負けてたまるかの思いを胸に、歩き続ける。
一直線の道路の向こうから小さな光が見える度に、田んぼの脇に隠れてやり過ごす。その繰り返しで、雄介は夜明け前に順川の街に到着した。
待ち合わせのポイントの近くの雑木林に身を隠す。待ち合わせは午前七時。今はまだ六時だ。それまで雑木林に潜んでいた。
時計の針が六時半を周り、雄介は待ち合わせのポイントに向かった。待ち合わせは街の中にある路地裏だ。