クライシス
-11月3日20:00-

大阪府豊中市豊中警察署・・・


豊中署に設置された特別捜査本部で第一回目の捜査会議が開かれていた。


見つかった死体は二つ。


一体は射殺された死体。もう一体は白骨化された死体。


事件の一報は、今朝7時半頃、現場の隣の住民が「パーン!!!」と言うパンクの様な音を聞いたことからだ。


そして、ドタドタと廊下を走って行く音が聞こえた。


住民が気になってドアを開けて廊下を見るとアパートの外を走り去る男がいた。


ふと、隣を見るとドアが開けっ放しに成っている。


住人はドアの中に声を掛けた。


返事が無いので中に入ると・・・頭から血を流した男が倒れていた・・・と言う事であった。



被害者は射殺された男は山川渉。30歳で独身。


アパートの管理人に提出された勤務先欄に書かれていた会社名は存在しなかった。


だが、彼の口座には毎月30万円の金額がその会社名で振り込まれている。


・・・限りなく怪しい人物である。


そこまで赤木が話をした時に、会議室の前方のひな壇に座る管理官から声が上がった。


「で?結局そいつは何モンやねん?」


司会をしている赤木が振り返り答える。


「ただ今、組織犯罪対策本部に確認中です」


「マルボウか?」


「はい」


管理官は苦い表情を浮かべた。


「まあ、エエわ・・・で、山川に振り込みをしている架空企業は分からんのか?」


「はい・・・振込みはネットバンキングからの振込みで海外のプロバイダだそうです」


赤木の答えに管理官は禿げ上がった頭を触った。


管理官は刑事としては優秀な人だが、ネット関係には疎いのでプロバイダと言う言葉で既にショートしそうな顔をしている。
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