私だけのスーパーマン






『すみれちゃん…さ、』

奥寺さんは必死でいつも通りを装おうとしているのか顔に浮かんだ笑みが少し、歪んでいた。



『俺と結婚する気も、これからまた付き合おうと思う気もないの??』

その眼は鋭く光っていて、でもその奥に悲しさも見えて。


もしかしたら、奥寺さんは本気で私のことを想ってくれていたのかもしれない。

そんなことをふと、思った。



「はい。ありません」

奥寺さんの目を見て、はっきりと答えた。

それで私の誠意を見せたつもりだ。



『そ。俺は気づいてなかったんだね。

追われていたのにいつの間にか、立場は逆転して追うほうになっていた。


そのことに全然気づかなかった。


すみれちゃん。キミは大人になった。

1番傍にいた俺が言うんだから間違いじゃないだろう。』


奥寺さんはふっと息を漏らした。

そして深呼吸を何度か繰り返す。








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