私だけのスーパーマン
1歩1歩近づいて行く。
話し声は聞こえない。
休戦状態…ってところかな?
なんて考えてる場合じゃないか。
綾は俯いていて。
貴大くんは綾と彼女の顔を見比べていて。
貴大くんの彼女は綾を睨んでいる。
洋くんは髪の毛をくしゃくしゃにして困っている。
『あ…』
貴大くんは近づいてくる私と洋くんに気づいたようで小さく声を上げた。
綾を睨んでいた彼女も綾も顔を上げる。
「洋…すみれ…」
綾の唇から零れた私と洋くんの名前
「洋…?なんでここに…」
貴大くんの彼女は洋くんを知っているようで。
私の顔を見ると少し頭を下げた。
『俺らのことは気にすんな
どうぞ、続けて下さい』
洋くんはそう言って私の腕を引き、カウンターに座った。