最初で最後の手紙



空は、黒に染まっていく。



「明音!!」


空を見上げていたら突然呼ばれた。


後ろを振り向くと奏が横っ腹を抑え、立っていた。


「はぁ、はぁ………よかった…」


よかった?
何が???


「心配したんだぞ」

「えっ?」



冬にも関わらず、汗かいていた。



走って探してくれたんだ……


「帰ろっか」


帰る?どこに?
あたしは、楓の元へ帰りたいよ……


「嫌だ!!」

「何で???」







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