紙飛行機
気まぐれ




「はぁ…」



新しい制服を身にまとい、新しい新入生達が新しく友達を作って楽しそうに話ながら帰って行く後ろ姿を見下ろし、ため息をつく。



私が今着ている制服もまだシワも無く、かたいまま。



私も、あの子達と同じ新入生。



だけどあくまで、編入生。



いわゆる、転校生?



私がため息をついたのには理由が二つあった。



私は4年間、親の仕事の都合でニュージーランドに暮らしていた。



高校二年生になって私は、日本に戻ってきた。



最初は帰国子女だ、とか言ってよく話しかけられたけど、もちろんそれはその場だけ。



二年生だもの。



もう友達とのグループがしっかり作られている。




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