整形通販
屋上は誰もいなかった。

私達は適当な所へ腰かけた。

すると次の瞬間



パチィン!!!!!



と渇いた音がした。

「痛い、何するのあき!!」

秋子が未来をひっぱたいた。

「何じゃないでしょ!!なぜ整形通販なんかで顔を買ってしまったの!!」

大声で叫ぶ秋子の目には涙がたまっていた。

「…うるさいうるさいうるさい!!!!秋子にブスの気持ちがわかるか!!」

秋子は言わずとしれた学校一の美少女。

長いまつげに大きな瞳、しらゆりのような肌、きれいな黒髪、細くて長いきれいな手足。

女の私ですら憧れる美貌。
今涙を流している姿もまるで目から宝石がこぼれ落ちているようだ。

「―…私は……。」

秋子は黙ってしまった。
そして

「…っ…だ…に…」

『?』

聞き取れないくらいの声で何かを喋りそのまま走って行ってしまった。

『秋子!!!』

私の声も届いてないだろう…
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