放課後の寝技特訓・熊田先輩の横四方固め
うんうん、ひらめいた。

ひらめいたけど、俺、ちょっと待て。


ひらめきには2種類あるぞ。

状況を好転させるひらめきと悪化させるひらめき。

ひらめいたのは良いんだ。

悪くない。

だが落ち着こう。

改めて整理してみよう。

俺は、冷静に考えてみた。

“俺にとって亜希ってなんだろ?”って。


俺にとっての亜希は、“彼女”“クラスメート”“好きな娘”まあ、いろいろ思いつくけどさ、最終的に辿り着く答えとしてはこれ以外ないはずなんだよね。

やっぱね、亜希は俺にとって“宝物”。

大切な大切な宝物なんだよね。

亜希を感じさせたいってのも、男のプライドとかさ、捨てられちゃうかもっていう不安からだけじゃないんだな。

大切な人だから感じさせたいんだよね、やっぱ。

俺、亜希に気持ち良くしてもらうと嬉しいもん。

亜希も気持ち良くなったら喜んでくれると思う。

俺は亜希の嬉しい顔がみたいんだな。

大切な人の笑顔がみたいんだな。

だから俺は、なんとしても亜希のこと、感じさせたいんだよね。


この問題について考える時、忘れてはいけない。

“俺にとって亜希は宝物”

いつでもそこから考え始めなくちゃ。
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