【長編】私の道


「ユウ、リク、カイ、ソラ。そして、瀬田さん。お待たせ。」


「監督、なんすか?」


flyの皆さんは、監督と仕事をするのは初めてじゃないみたい。


「実はな。今回の台本でおまえらは、瀬田さんとのキスシーンがあるよな。確認なんだが....瀬田さんは、大丈夫か?」


「えっ?私ですか?私は、別に問題ないですが。どうしてですか?」


私は、よく意味がわからなかった。


「キスシーンって言えば、まだ聞こえがいいが....瀬田さんから誘惑するような感じだろ。できる?それによって、変えなきゃ。」


そう言うことか。


「誰かで試してみますか?イヤじゃなければですけど....」


私は、それで決めてもらいたい。


「....。flyの誰か...」


監督がflyの皆さんに視線を送った。


「たしか...あの台本の中で一番過激なのは....」


カイさんは、推理するように言った。


私は、カイさんの言葉でなんとなくユウさんなんだと思った。


台本では、2人分しか載ってなかったんだけどね。


「台本上じゃあ挨拶程度にほっぺにチュウと寝てる奴に不意打ちキスの2つだけだよな...」


リクさんが言った。


「一番過激なのは、ユウが演じる役となんだよ。」



監督さんが気まずそうに言った。


私は、心の中でビンゴ!!って思った。


なんとなく嬉しかった。




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