オフサイド
プロローグ


初めて訪れたサッカー場。


髪を靡かせながら、ボールを懸命に追い掛けるキミの姿から目が離せなかった。


パスを受け取り、面白いように自由自在にボールを操るキミ。



絶妙なタイミングでの、正確なパス。



長い手から放たれる、抜群のスローイン。



『10』を背負ったキミの真剣な眼差しに目を奪われたあの日――… 



私は、恋に落ちた。





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