Bizarre Witch~猟奇的な魔女~
今日は木曜?んなことどうでも良いよ。それよりこのハレンチな格好のアメリアのことはどうした?


まるで母さんの視界にアメリアは捉えられていない。


「この人がショウの母親?」


とアメリアはアメリアで動揺しきった俺を無視した発言をする。


「はぁ?……そうだよ。てかそんなことどうでもいいだろっ」


俺は混乱の極みの状況でつい声を荒げてしまう。


「なーに怒ってんの?お母さんもう仕事行くからね。いつまでも寝てないで起きなさい。朝ごはんも出来てるから」


俺はアメリアに怒鳴ったつもりだったのだが、母さんがそれに反応した。


そして母さんはドアを開けっ放しにして階段を下りていってしまった。




俺は母さんの車のエンジン音がようやく聞こえなくなった頃に、アメリアに困惑した表情を向けた。


「なによ?」


とアメリア。


「なによ?っじゃねーよ。何で?何で母さんはあんたのこと何も言わなかったんだ?」


俺は先ほどの不可解な出来事に更に混乱してアメリアを問い詰めた。


「あっ、言ってなかったっけ?」


アメリアはウッカリ、みたいな舌先をわざとらしく出して見せた。


「一体何をだよっ」


俺はアメリアのふざけた態度に怒りを露にして更に詰問する。


「ちょっと、そんなに興奮しないで。アンタ怖いわよ」


アメリアは俺の急激な声色の変化に若干引き気味になる。



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