Bizarre Witch~猟奇的な魔女~
「怖いのはお前だよっ。まるで母さんにはお前の姿が目に入ってなかったじゃねーか。っこんなに目立つエッチな格好してんのに。幽霊かよ?」


そう言いおわった瞬間だった。アメリアのそれまで穏やかだったお顔が変貌したのは。


「……オマエ?エッチな?ユウレイ?ちょっと、その言い方はマズイんじゃない?」


アメリアは若干声を震わし、ゆらりとソファーから立ち上がった。


うん。確かにまずかった。今までのアメリアに対する言動の中で一番まずかった。謝ります。だから許して?


心の中の謝罪の言葉はあまりのアメリアの威圧感の前に口に出すことが出来ない。


俺はベッドから半身を起こしたまま、微動だに出来ないでいる。


「いや、その……」


カツ、カツ、というアメリアのブーツがフローリングの床を突く音。


あっ、また土足。


ふと思ってしまう今の状況においてはどうでも良いこと。


そしてそのまま俺のベッドにやはり土足のまま上がる。


一体何が始まるんですか?アメリアさん?


俺の上に仁王立ち。最早度々問題になるアメリアのミニスカなんて気にもならない。


まあ、最初は目が行ってしまったことは認めよう。


「黄色信号よ」


唐突にそう言うアメリア。


「はい?」


勿論、アメリアが何を言わんとしているのかは理解不能だ。
< 31 / 42 >

この作品をシェア

pagetop