ILLICIT LOVE〜恋するタイミング〜
「だって、男なんてみんな嘘つきじゃん…。ずるいよ…。守れない約束なら最初からしないでほしいよ…」
「別に俺はそういうわけじゃ…」
「ウシオがそういうわけじゃなくても、私にはそう思えるの…!」
ためこんでいた不満を吐き出すと、
ウシオは私から一旦視線を外した。
それでも再びこっちを向くと、私の両腕をつかんで、でかい声を更に大きくして言った。
「じゃあ、もう一度約束するよ…。サキとは今度こそ絶対に別れる…。あいつの親にもちゃんと話して、なんとか結婚もやめるから…」
「は…?どうせまた口だけでしょ…?できない約束ならしないでって言ってるじゃん…!」
「でも、俺にはホントマユコだけなんだって…!」
…ウシオがそう叫んだとき。
私の後ろで男性の声がした。
「…ハマサキくん?」
その声にウシオは目を見開き、あわてたように言った。
「あっ、お父さん…!」
“お父さん”…?
振り向くと、
私の後ろにはがっちりとした初老の男性が立っていて、私とウシオの顔を交互に見ていた。