ILLICIT LOVE〜恋するタイミング〜
「ちょっ…!」
私は赤面するのを感じながら、
「ちょっとこっちに来てっ…!」
無神経な彼を廊下へ引っぱり出した。
「痛いなぁ…、なんだよ?いきなり」
私はウシオから手を離すと、彼に向かって怒鳴りつけた。
「それはこっちのセリフでしょ…?!もう、なんでみんなの前であんなこと言うわけ…?!」
「えー?言っちゃまずかった?」
「当たり前でしょ?!…ったく、デリカシーがないんだから…!」
「けどホントのことじゃん?」
そんなことを言われたら、もう何も言えなかった。
「それは…、そうだけど…」
「だろ?」
「……」
返す言葉もなかった。