ILLICIT LOVE〜恋するタイミング〜
愚痴を全て吐き切ると、心も頭もなんだかすーっとしていた。
「そっか…。マユコ、相当たまってたんだなあ…」
「そうかもしれない…。ごめんね、なんかいっぱい聞いてもらって…」
「俺は別にいいんだけどさ…、そういう愚痴とか彼氏は聞いてくれないの…?」
「え…?」
「ほら、きのうマユコが一緒にホテルデートしてた男だよ…。彼はマユコの相談とかのってくれないの?」
「あ…、えと…」
確かにウシオの言うとおり、
トモシが私の相談にのってくれることなんて皆無に等しかった。
というか、トモシに相談とか愚痴なんて、絶対に切り出すことができなかった。
それはきっと、
彼との付き合いに遠慮や後ろめたい気持ちがあるからかもしれないんだけど、
トモシが私を受け入れるような雰囲気を作ってくれてないのが大きい気がする…。
そんなことを考えたら、急に虚しさが込み上げてきて、
私は再びウシオの前で号泣していた。