君はまるで太陽だ。
高嶺の花の彼女は学校でも一目置かれた存在やった。
藤田あかり
入学式で既に彼女の存在を知った。
二重がはっきりした瞳。
眉の下で切りそろえられた前髪がより目力を与えていた。
肌は透き通るほど白く、少し赤みかかった柔らかそうな頬。
化粧した女子が多い中彼女は唇だけがグロスで艶っぽく淡く色づいていた。
春の風に肩にかかった髪をなびかせて歩いている。
初めて見た時、周りの人やざわめき、時間までもが止まった。
まるで一枚の風景画の前に彼女が立っているようやった。
彼女をそう見ていたのは僕だけやない。
男女問わず周りの新入生は彼女に見入っていた。
とてつもなく美人やから、だけではない。
彼女はその場にいるだけで独特の存在感があった。
凄い美人な一年生がいると瞬く間に学校中の噂になって彼女を知らない者はいなかった。