23時の情熱
「ねぇねぇ、席替えしよ、席替え!」
はしゃぐ弥生。
まだターゲットを決めかねているのか楽しそうなわりには焦りが見える。
「ヨロシク〜、瞳子ちゃんだったよね?」
次に私の隣に座ったのは大手広告代理店に勤める24歳。
えっと、清水クンだったっけ……。
自己紹介もあまり聞いてなかった。
「…よろしく」
愛想笑いで、一応答える。
「どう?あんま楽しめてない感じ?」
「………」
ありゃ。バレてる。
「もしかして今日は人数合わせで無理矢理連れてこられたクチ?」
「別に無理矢理って訳じゃないけど…」
目を合わせずに言った。
顔を寄せて、
「……実は、俺も人数合わせ」
「嘘。マジで?」
彼の顔を見る。初めて、目が合う。
ニッ、と笑った顔は少年の様で、合コンに来ているという罪悪感を、少しだけ解してくれた気がした。
はしゃぐ弥生。
まだターゲットを決めかねているのか楽しそうなわりには焦りが見える。
「ヨロシク〜、瞳子ちゃんだったよね?」
次に私の隣に座ったのは大手広告代理店に勤める24歳。
えっと、清水クンだったっけ……。
自己紹介もあまり聞いてなかった。
「…よろしく」
愛想笑いで、一応答える。
「どう?あんま楽しめてない感じ?」
「………」
ありゃ。バレてる。
「もしかして今日は人数合わせで無理矢理連れてこられたクチ?」
「別に無理矢理って訳じゃないけど…」
目を合わせずに言った。
顔を寄せて、
「……実は、俺も人数合わせ」
「嘘。マジで?」
彼の顔を見る。初めて、目が合う。
ニッ、と笑った顔は少年の様で、合コンに来ているという罪悪感を、少しだけ解してくれた気がした。