ハイスクールラブ
真奈美は少し怖くなって恵太から目を反らした。

「何キレてんの。あんたが悪いんじゃん。あっち行けよ。」

ちほが真奈美を守るように、強い口調で恵太に言う。
恵太は隣の机をガン!と蹴って教室を出ていった。

「・・・ごめん、ちほ、ありがとう。」
「別にいいんだけどさ。ちょっとひどかったんじゃん。真奈美も。」

真奈美はため息をついた。

(藤くんに見られたくないって、咄嗟に思ってしまった・・・)

次は紘季の授業である。恵太と寄り添っているところを見られたくなかった。

真奈美は一番前の廊下側の席に座るくみこを見た。
隣のクラスの男子生徒と話している。

あれ以来、紘季とくみこの関係が気になって仕方が無かった。
二人の様子を良く観察してみても、目配せしあったり、紘季の話し方が他の生徒と違うといったこともなかった。

しかし、真奈美が見たあの光景はずっと昔からお互いを知っていると思わせる雰囲気だった。

本人たちに聞くこともできず、あの二人が恋人同士なのか、でもそれならなぜ紘季は他の女を抱いたりするのかと、様々なことを考えてはいつも何も見えないまま終わるのであった。

「おーい、席つけえー」

担任の英語の教師が教室に入ってきた。

「藤くんはー?」

1人の女子生徒がすかさず質問する。

「藤代先生は体調を崩されて、先ほど帰られた。今日は自習だ。ほら、席つけー。」

そう言って紘季が用意したらしいプリントを配り始めた。

(体調を崩した??)

< 19 / 74 >

この作品をシェア

pagetop