49日
「おっ、きた!」


マイクを持っていた茶髪の男性が早苗に気付いた。


その瞬間、すでに部屋にいたみんなの視線が早苗に集まる。


「おそーい!」


先に到着していた愛里がいった。


「もう先にカンパイしちゃったよ」


「まぁまぁ。またカンパイすればいいじゃん。それより、もうひとりの友達は?」


黒縁眼鏡をかけた男性が言った。


すると、そのタイミングを見計らったように、美佳が早苗の後ろからひかえめに顔を出した。


「ごめんなさい、遅れて」


「ああ、いいよ、そんなの全然。それより早く座って」
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