HAPPY DAYS
純 DAYS 12
「今日はごめん、予備校。一応オレ受験生だから」

「うん、…一人で?」

「いや、3人で」

「紀子さんもいる?」

「…いない。ヤロー3人。毅と…タカノ」

タカノの名前を借りるなんて、オレ友達いねえ。


朝待ち合わせして通学デート。君代は大分オレの事見えて来たみたいで、
腕を組んだり、くっついてきたり、しなくなってきた。

そうゆうの本当に恥ずかしい。

君代は予備校の話も聞きたそうにしていたけど、
オレの聞いて欲しくないオーラを察したのか、聞かなくなった。


毅の名前はよく出すので、君代が気にしてるのは多分タカノ。


でもその後も、毅が、毅が、と毅の話をして押し切った。


毅、サンキュー。


「でも、ちょっと妬けちゃう」

「何に?」


「だって、純て毅くんの話ばっかりだよね。なんかスゴイくらい」


「毅は、オレの最初の親友だから」


「…なんかいいね、そうゆうの」


「君代は?今日は友達と過ごさなきゃ」


「だよね。純と付き合ってから友達と遊んでないもん」


「友達大切だよな、友達は」


「…男の子の友達とか言ったら?気になる?」


「え?」


気になる…かな?
男の子の友達、ネ。


昨日、毅と紀子が授業サボった事を思い出した。
あれは友情?同情?
…それとも愛情?


何も言う権利はないけど、気になる気持ちに嘘はつけない。


ダメだな、オレ。


気になるけど気にしちゃいけない。


「気に…ならない。友達だもんな」


「ふうん」

君代はどこか寂しげだった。
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