HAPPY DAYS
ほとんど何も説明されないまま、君代はついてきた。
君代は黙って玄関の隅でブーツを脱いだ。
が、さすがに家に上がる前に咎めるような目付きでオレを見た。
説明を求める視線はオレばかりでなく、紀子にも向けられた。
廊下でたったまま、オレ達を見下ろす毅にも。
実はオレだって、君代以上には何も知らない。
君代の手を引いて、瀧澤ファミリーのリビングに向かった。
ヴェネチアングラスで出来た水仙のモチーフのシャンデリアに、君代はいち早く気付いて
「超かわいい」を連発していた。
アンティークな雰囲気の家具に喜ぶ君代と、説明して打ち解けてゆく紀子を見てると、
何だか昔からの仲良しみたいな錯覚を起こす。
紀子は年下の君代が程よく甘えて来るのがツボったのか、
君代に乞われるまま、紀子ママが退院したらぶっ飛びそうな、高級な感じのコーヒーカップを、かしこまったサイドボードから取り出した。
君代は、薄い華奢なコーヒーカップに感動して、「紀子ちゃんありがとう」を連発していた。
君代は黙って玄関の隅でブーツを脱いだ。
が、さすがに家に上がる前に咎めるような目付きでオレを見た。
説明を求める視線はオレばかりでなく、紀子にも向けられた。
廊下でたったまま、オレ達を見下ろす毅にも。
実はオレだって、君代以上には何も知らない。
君代の手を引いて、瀧澤ファミリーのリビングに向かった。
ヴェネチアングラスで出来た水仙のモチーフのシャンデリアに、君代はいち早く気付いて
「超かわいい」を連発していた。
アンティークな雰囲気の家具に喜ぶ君代と、説明して打ち解けてゆく紀子を見てると、
何だか昔からの仲良しみたいな錯覚を起こす。
紀子は年下の君代が程よく甘えて来るのがツボったのか、
君代に乞われるまま、紀子ママが退院したらぶっ飛びそうな、高級な感じのコーヒーカップを、かしこまったサイドボードから取り出した。
君代は、薄い華奢なコーヒーカップに感動して、「紀子ちゃんありがとう」を連発していた。