da capo
「……嘘ばっかり」



聞き取れるか、取れないかぐらいの低い小さい声でヒロくんは呟いたわ。



何が嘘なのよって思うでしょ?

でもね、次に出た彼の言葉聞いて納得しちゃった。



「……それ、本当に歌いたくて歌ってる?」



レイは胸をぐさりって刺された気分だった。

その通りだったのよ。

学校で歌ってる歌なんて、つまらなくて仕方なかったの。

それが、ヒロくんには伝わっていたのね。

レイは適当に歌った自分が恥ずかしく思えた。



「……もっと、好きな……オリジナルの歌、歌ってよ」

そう言う彼に、

「そんなこと言われても……。
私、オリジナルの歌なんてないわ」

うろたえながらレイはそう答えたの。
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