アリと王女
『…えっと?』
王様の視線があつい。
本当に本気で言っているんだろう
初めて出会った時もそうだった。
ーまたプロポーズされてしまったのだ
しかも、こんなに真剣に。
この前はあのまま気絶してしまったから仕方がない。けど、この状況はさすがにかわせない。
『私では駄目でしょうか』
『―いや、そうじゃなくて…』
ーああ、駄目だ。
顔が熱くなってしまう。
なんせ、こんなこと初めてだから。
ヒナリに悪いわ…