君ノ存在理由
【二人の死神】


「あの―、意味が分からないんですけど…」


これは俺の正直な気持ちだった


襲撃の後に学校へ向かいフツーに屋上で話しをしてたのだ


「何回説明すりゃ分かるんだっ!」


「レータ、主に失礼よ。」


すかさず知紅が静止する


これまでに同じ光景を何度見たことか


「…もう一回最初から話してくれますか?」


「ええ、いいですよ。主のためなら。」


本当に物分りが悪くてすみません


としか言いようがない


「―では、」





まず最初にわたしたちのことからですね


わたしとレータは主とは違う生命体です     <宇宙人とかか?>


いえ、そういうものではありません


例えるならば……               <ならば?>


「死神」です                 <?>


この世に存在して、しないもの


姿が見えて、見えないもの


そのような曖昧な存在です           <よけいに分からなくなった…>


スミマセン、


自分たちの正体もよく分からないのです


それで、死神には二つの種類があるんです    <それはなんとなく分かるよ>


確認のためです


わたしたちのような主を見つけて


世界を正常に保つのと             <さっきのみたいな奴だろ?>


はい


主を殺して世界を壊そうとするのです      <なんでそんなことを…>


それは分かりませんが―


たぶん自分たちだけの世界を作ろうとしているのかと   <ふーん>



< 13 / 16 >

この作品をシェア

pagetop