君ノ存在理由


一応一通り聞き終わった


さっきよりはだいぶ理解できたし


もういいか


「で、なんで俺が主なわけなの?」


そう、一番聞きたいところはそこだ


凡人で普通の生活を送っている俺が


なんで世界を救う人間なのかを…


「それは―。」


知紅が重たく口を開く


そんなに言いにくいことなのだろうか


それとも、俺に伝えたくないことなのだろうか…


「べっ、別に言いにくいのならいいよ!」


俺は笑って言った


本当は知りたいんだけどな


「…はい。これをお伝えするにはまだ早すぎるのです。」


「じきに話すことになるだろうさ。お前が死ななきゃな。」


いきなり北神麗汰がはいってきた


ムカつく言い方だな、おい


俺は主じゃなかったのか?


「レータ、いいかげんにして。いくら気に食わないからってそんなことまでいう必要は無いじゃない。」


注意してくれたのはいいんだが―


全然フォローになってないぞ、本城知紅
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