壊れたこころ
「上着を脱いでみろ。」横に首を振る諒をよそに俺は剥ぐようにして諒の上着を脱がせた。「何
だこれは.......。」
体中に青あざがあり痛々しかった。太ももや足も同じく痛々しかった。でも一番驚いたのは、諒の背中にナイフかなんかの傷跡で文字が書き込まれていた。はっきりとそこに「シネ!!!」と。胸がつまった。俺が諒の傷を見てる間諒は、泣いていた。それも今までには見たことのないくらい激しく泣いていた。「俺は何があってもおまえを守るから本当のことを知りたい。」そういって諒を力一杯に抱きしめた。
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