壊れたこころ
お父さんは泣いていた。そんななかゆっくりはなしだしたのは校長だった。「確かにやられる方にも問題があるかもしれない。諒太君にも悪いところあるかもしれない。でも、あなたの息子のしたことは犯罪です。
諒太君が顔を隠しているのは傷つけられた顔を見せることが恥ずかしいのもありますよ。でも彼はそれよりも怖いんです。
人が怖くてたまらないんです。実の親の康二先生にも怯えてしまい目を合わせません。時間が必要なんです。わかってください。
そう言うと校長は僕の背中をゆっくりとさすってくれた。
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