先生
「何? 憎まれ口なら聞かねーよ?」
笑いながらそんなことを言う。
ちょっとムッとしたから言ってやろ。
「てっちゃんへの憎まれ口はねー」
「憎まれ口かよ!」
「あはは(笑」
「ったくよー」
てっちゃんが口を尖らせる。
なんか今からあたしが勇気だして言うはずが、
あたしがてっちゃんに勇気もらってるよ。
「あのね、てっちゃん」
「ん?」
「あたし、てっちゃんのことが好きなんだ」
てっちゃんの目を見てはっきりと告う。
「オレも池田のこと、好きだよ?」
てっちゃんの好きは生徒として好きなんでしょ?
違うよ。
あたしはそんな好きなんかじゃないよ?