answerS
story3―夢太―
過去の自分を消し去りたくて、いろいろ考えて眠れない日もあった。
日の光を求めて前に進もうとすることがこんなに難しいことだとは思わなかった。
いつになったら答えは見つかるのだろう。
僕は相変わらずここにいる。
身体は少し大きくなっても放り込まれるのは馴染みのあるあの部屋だった。
でも前と違うことは、以前程寂しさを感じないと言うこと。
僕には帰る場所がある。
そう思ったらなんとか気持ちを落ち着けていられた。
僕は一晩ヘブンズ ハウスに泊まり、朝がくるまでの間に考えた。
どうすれば弟のシキを僕の身代わりにさせないで僕がここから出られるかを。
そして一つのことを思いついた。
もしこれが巧くいけばすべてが丸くおさまる筈だ。
僕は空が明るくなるとさっそく暮羽さんの所へ交渉に行くことにした。