掻き鳴らせ、焦燥。〜春風に舞う〜


「あのっ、すいませんっ! 本当に僕でいいんでしょうか?」


「モチモチ〜、オレ、ハルちゃんの出す音、好き〜」


「ああ、勿論、俺も。是非お願いしたいくらいだよ」


そう、微笑んだアキトさんの顔にも促され、僕は自然と気持ちを口に出していた。



「いいえ、僕の方が本当にお願いしますっ。お二人と是非っ、やらせて下さいっ」





深々と頭を下げていた。





< 41 / 54 >

この作品をシェア

pagetop