あなたが一番欲しかった言葉
過去は過去。
同じ時間は2度とは戻ってこない。

あの頃に戻り、もう一度青春をやり直すことができたとしたら・・・
それでも、今と同じ結果が待っているような気がする。


僕らが働いていた店は「JUNCTION」という名前だった。

まさにその店を一つの「分岐点」として、それぞれがそれぞれの道を歩み始めた。

あの場所で、同じ時間を共有した仲間の笑顔が、今も胸のすぐそこにある。

たぶん、いつまでも輝きを放ち続けるだろう。

色褪せていくことはあっても、決して失うことなどなく。

青春の思い出とはそういうものだ。

ピリオドを打てなかった、長い長い青春が今終わったのだ。

ひとしきり泣いた後は顔を上げて歩こう。
胸を張って生きていける。

そんな希望が、熱く湧き上がってくるのを感じていた。







「あなたが一番欲しかった言葉」END
< 230 / 230 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

4月の白い砂浜で
ごま/著

総文字数/4,163

恋愛(その他)13ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
陽ちゃん、こんにちは。 ご無沙汰しています。 メールじゃなくて、 こうした手紙が届いたことに 違和感を感じてるかもしれないね。 あたしも普通の便箋に手書きで書くなんて ずいぶん久しぶり。 だめだね。 字って、書いてないとどんどん下手になる。 この手紙が陽ちゃんに届く頃には あたしはもう、この世にはいないの。 驚かせてごめん。 でもほんとのこと。 あたしの最後の告白を聞いてくれるかな。
扉の向こうのパラダイス
ごま/著

総文字数/24,233

恋愛(その他)58ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
やっぱり俺は ゲイなのか... 
他人の恋愛話に興味はねぇ
ごま/著

総文字数/9,282

恋愛(その他)20ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「不倫って・・・ そんなにいけないことなのかな」 ガラス越しに通りを眺めながら 恭平が唐突につぶやいた。 火を点けないマルボロを もてあそぶ様に ずっと指に挟んでいる。 「やっぱよくないんじゃない? 最後はお互い破滅だろう」 「破滅か・・・ 俺、それでもいいかな」

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop