あなたが一番欲しかった言葉
トラブルナイト
真梨子と初めてのキスを交わした翌日、嬉しさを隠しきれない僕は、イサムに夕べの出来事のすべてを話した。

「まじでー?良かったじゃん、ヨシキ!
はたから見てても分かったよ。真梨子のことが好きなんだなって。
そっかー、相思相愛だったとは、くー、俺は羨ましいぞ」

「こ、声が大きいって。みんなに聞こえるだろう」

フロアでオーダーを取っていたバイトのメグが、何事かと振り向き、呆れた顔で首をすくめた。

店は、サラリーマン風の客が一組テーブルにいるだけだった。
このところこんな風に、客が入らない日が続いている。
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