君一色。
恋心。

新学期3日目

「よっ!ちび!!」
話し掛けてきたのは、私の幼なじみの中村耕太。
通称コウ。私にとってはうざい存在だけど、一応クラスの人気者だ。
「は?ちびじゃないですー!」
私の名前は古瀬涙奈。コウとは腐れ縁なのだ。
「俺から見ればちびなんですー!」
「はーいストップストップー!」
私とコウの喧嘩(?)の止めに入ったのは、コウの親友の深澤優太。コウとはバンド仲間でもある。
「涙奈ちゃんも、耕太くんも仲直りしましょーね」
「俺らは幼稚園生かよ」
「コウはそうかもね〜」
「は?涙奈に言われたくないね〜」

「また喧嘩〜?朝から熱いね〜」
私の親友深井奈美。私にとってお姉さん的存在だ。
「奈美〜もうコウやだ〜」
「だって、コウ」
「せっかくクラス一緒になったんだから嬉しく思えこのちび!」
「コウのばーか!」

キーンコーンカーンコーン。
チャイムが鳴ったと同時に新担任の佐藤雄一が入ってきた。いい年してお洒落眼鏡をかけてるおっさんだ。
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