ヒサイチ

私は少し迷ったが、誤魔化す事が急に馬鹿らしくなった。


「何年も付き合った彼とはこの間、別れちゃったんだ。向こうの都合で」


みんなが一瞬、ひどくびっくりした顔になった。


それを見た私もちょっと驚いた。


「ええっ、じゃあ別の彼なの?」


真央の声のトーンが上がった。


「うん」


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