ヒサイチ

「鉄板焼き屋にお好み焼き食べにいこうと思うんだけど、食えるだろ?お好み焼き」

「お好み焼き?そんな好きじゃないけど食べられるよ」

「何だ好きじゃないのか。でもまあ、肉とかでかい海老とか焼いたのもあるから、野菜もあるし、結構色々あるから、何か好きなものあるだろ」

ヒサイチはそう言いながらエレベーターに乗り込んだ。


私は後を追って乗り込みながら

「海老好き。海老」

と言った。


ヒサイチは左の口角を上げて

「そうか。それはよかったな」

と言った。


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