ヒサイチ

私は女性にしては珍しく貧血症の体質ではない。だけど体調はどうかと言ったら、胸を張って好調ともいえない。


何せ将来を共にすると信じていた男にあっという間に振られたのだ。


あれからまだ3ヶ月しか経っていない。はっきり言って未だにピンと来ていないところもあったが、何を見ても物悲しく、楽しい気分になれるはずはなかった。


「体調って言うのかどうか分からないけど、精神的には参っているかも」


ヒサイチはまた少し瞼を吊り上げて

「リストラにでもなりそうなのか?」

と言った。

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