ヒサイチ

妙な事を言い出した私から、ヒサイチは目を逸らさない。


視線は真直ぐに私に向けられている。


「どんな幻想だよ」

「幻想なんてほどのものでもないかも。思い込み・・・ただの思い込みかもしれない」

「思い込みで七年間も付き合ったのか?どんな思い込みなんだよ、いったい」


コンビニで買った玉子サンド以外の食料をほとんど平らげたヒサイチは、二本目のビールの蓋を開けた。

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