もう一つの【ゴル裏】〜いつかの公園のベンチで〜

博多に着く頃には雨は止み、風も少し収まっていた。

(*^^)
「これなら出来たんじゃないのー?」

切り替わってない人がここにいた・・。

遅い昼食を長浜ラーメンで済ませ、天神にあるホテルにチェックインした。

明るいうちにキャナルシティを散策して、夜は中洲の歓楽街をブラついた。
さすがに週末と言う事で歓楽街は賑やかだった。ちょっとした広場では大道芸人に笑わされ、路地のストリートミュージシャンの唄に泣いた。

歩き疲れた頃、一軒の屋台に腰を落ち着け、博多の夜に乾杯した――。



9月3日(火)晴 19:00 Kickoff

第28節 福岡−大分 博多の森球技場


台風の影響で延期になった試合は博多の森球技場に5,716人を集めて開催された。
予定通りに土曜日開催であれば3倍の集客は見込めたであろう九州ダービー。

僕はまたしても博多の森球技場には行けなかった。
一番近いアウェーが一番遠かった――。

試合は前半23分、11試合振りのゴールが吉田孝行から産まれた。ゴールから遠ざかっていた吉田孝行を心配していたしぃちゃんにとっても、待望のゴールだった。

後半56分に同点とされると、追加点の欲しいトリニータは70分、アンドラに代えて高松大樹を入れて来る。
この采配がドンピシャリと当たり、直後の74分に高松大樹がゴールを決め、4試合振りに勝利した。
これにより、前節新潟に明け渡した首位の座に再びトリニータが立った。


9月7日(土)晴 19:04 Kickoff

第29節 大分−大宮 ビッグアイ

この試合、僕は社内研修旅行の為に参戦出来なかった。

(*^^)
「トリニータほっぽいて旅行だなんて良いご身分です事」

しぃちゃんの厭味をたっぷり聞かされて、大阪へと向かった。

試合は互いに譲らず、スコアレスドローとなった。

トリニータは第4節の鳥栖戦以来ビッグアイでの勝利から遠ざかっていた。
試合毎に増えているサポーターに反していた。

この大宮戦後、ゴール裏からブーイングが今シーズン初めて出たと言う。

大丈夫か?大分トリニータ。
僕としぃちゃんの未来はいかに。

< 89 / 119 >

この作品をシェア

pagetop